特別展白の魔法 ーモネ、大観も使った最強の色ー
2025年12月13日(土) ~ 2026年3月22日(日)
年末年始(12月29日~1月2日)休館
9:00~17:00(入館は16:30まで)
絵画で「白」はどう使われたのか
印象派、なかでもクロード・モネの描く雪は、実際は水色や紫色、ピンク色など、さまざまな色が使われていますが、全体的に白い雪という印象を損なうことなく、微妙な質感まで見事に表現されています。このように、絵画に使われている「白」には、まるで魔法のような、さまざまな秘密が隠されています。赤色や青色といった有彩色や、同じ無彩色でも黒色と比べて、鑑賞者から「何も描かれていない」と見過ごされがちな白色ですが、モティーフの色としても、絵具の色としても、絵画にとって欠かすことのできない最強の要素のひとつです。それゆえ、古今東西の芸術家たちは、当時使用できる画材と技法を駆使し、独自の感性を用いて「白」を取り扱ってきました。
本展では、きわめて重要な役割を担ってきた絵画の中の「白」について、さまざまな角度から探ります。
- ※本展は会期中に展示替えを行います。詳細は出品作品リストをご確認ください。
出品作品リストはこちら(PDF)から
展覧会概要
- 会 期
- 2025年12月13日(土) ~ 2026年3月22日(日)
- 休 館 日
- 年末年始(12月29日~1月2日)のみ
- 開館時間
- 9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 主 催
- 公益財団法人ひろしま美術館、中国放送、中国新聞社
- 後 援
- 広島県教育委員会、広島市教育委員会、広島テレビ、広島ホームテレビ、テレビ新広島、広島エフエム放送、FMちゅーピー76.6MHz、ちゅピCOM
- 協 賛
- 広島銀行
駐車場について
障がい者等専用駐車場のみとなります。ご来館の際は公共交通機関をご利用いただくか、自家用車の方は近隣駐車場をご利用ください。
入館料
一般
2,200円(2,000円)
高大生
1,000円(800円)
小中学生
500円(300円)
- ※( )内は前売または団体(20人以上)の料金です。
- ※未就学児童は無料です。
- ※本展の入館券でコレクション展示もご覧いただけます。コレクション展示のみの入館券は販売しておりません。
- ※障がい者手帳をご提示の方は、ご本人と同伴者1人が無料になります。
- ※65歳以上の方は2,000円となります。当日受付に年齢確認の出来るものをご提示ください。
チケット発売所
- ひろしま美術館
- 中国新聞販売所(取り寄せ)
- 中国新聞社読者広報部
- 広島市内の主なプレイガイド
- 画廊
- 画材店
- 書店
- ローソン・ミニストップ店内「Loppi」(Lコード:62592)
※11月14日(金)より前売券の販売開始 - セブン-イレブン(セブンコード:113-120)
※11月14日(金)より前売券の販売開始
割引
広島県立美術館×広島市現代美術館×ひろしま美術館 相互割引
「白の魔法 ーモネ、大観も使った最強の色ー」の会期中、広島県立美術館および広島市現代美術館と相互割引を実施しております。本展と広島県立美術館・広島市現代美術館で同時期に開催中の特別展入館券(半券可)を各受付にご持参いただくと、当日の入館券が100円割引になります。詳しくは各館にお問い合せください。
※一枚につきお一人様、各館一回限り有効 ※所蔵作品展(コレクション展示)は対象外です ※割引の併用はできません ※最新の情報は各館にご確認ください。
広島県立美術館
木村伊兵衛 写真に生きる
2025年12月13日(土) ~ 2月8日(日)
第72回日本伝統工芸展
2026年2月18日(水) ~ 3月8日(日)
広島県立美術館のホームページはこちら広島市現代美術館
エイドリアン・バーグ展(仮)
2026年1月24日(土) ~ 4月12日(日)
フィンランド・スピリット サウナ展
2026年3月14日(土) ~ 6月28日(日)
広島市現代美術館のホームページはこちら展覧会の内容と主な作品
現実の世界には白色の多種多様なモティーフが存在し、古くから絵画に描かれてきました。時代や画家、地域ごとに表現や意味の違いを見ることができます。固有色の考え方を否定し、光を描こうとした印象派は、さまざまな色を使いつつも「白い」印象を損なうことなく伝える表現を生み出しました。
時代が下るにつれて、白色のモティーフを単に描くだけでなく、モーリス・ユトリロの「白の時代」やレオナール・フジタ(藤田嗣治)の「偉大なる白の下地」のように、他の色との混色や支持体の地塗りの色といった名脇役として重宝していた「白」を、むしろ絵の主役として表現することに挑戦した画家たちもいました。
このように、絵のなかでさまざまに表現される「白」は、油絵具と日本画の画材の色合いを比べるだけでも、千差万別であることが分かります。本展では、西洋絵画、日本洋画、日本画、版画(西洋、日本)を取り上げ、そこに見られる「白」がどのように使用されているかを、色々な角度からご紹介します。
左画像:ピエール=オーギュスト・ルノワール《胸に花を飾る少女》1900年頃 油彩/カンヴァス 熊本県立美術館
クロード・モネ《コロンブの平原、霜》1873年 油彩/カンヴァス 新潟県立近代美術館・万代島美術館
横山大観《霊峰不二》1950年 絹本墨画淡彩 ウッドワン美術館
アンリ・ル・シダネル《一軒家、雪》1936年 油彩/カンヴァス ヤマザキマザック美術館
ウィリアム・アドルフ・ブーグロー《少女》1878年 油彩/カンヴァス 国立西洋美術館
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《マルトX夫人-ボルドー》1900年 油彩/カンヴァス 公益財団法人大原芸術財団 大原美術館
北野恒富《涼み》1926年 絹本彩色 大阪中之島美術館
アンリ・ファンタン=ラトゥール《静物(花、果物、ワイングラスとティーカップ)》1865年 油彩/カンヴァス 石橋財団アーティゾン美術館
安井曽太郎《薔薇》1931年 油彩/カンヴァス 上原美術館
金山平三《菊》1921年頃 油彩・カンヴァス 兵庫県立美術館
児島虎次郎《ベゴニアの畠》1910年 油彩/カンヴァス 公益財団法人大原芸術財団 大原美術館
相原求一朗《白い建物と舟》1972年 油彩/カンヴァス 川越市立美術館
吉田博《五色原 日本アルプス十二題》1926年 木版多色摺/紙 千葉市美術館
イベント情報
ミュージアム・トーク 「白の魔法展」特集
当館学芸員による月1回のミュージアムトーク。本展会期中は、「白」をテーマにお話しします!
- 日 時
- ①2025年12月13日(土) ②2026年1月10日(土) ③2月14日(土) ④3月14日(土)
- 演 題
- ①「白の魔法」について ②描かれた「白」 ③白色の科学 ④「画材」としての白
- 時 間
- 各回 11:00~12:00
- 講 師
- 当館学芸員
- 会 場
- ひろしま美術館 本館ホール
- 定 員
- 約100名(当日の先着順)
※聴講には当日有効の入館券が必要です。